【2025年最新版】世界中で大麻合法化している国のまとめ

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今回は大麻合法化している国をまとめました。2013年にウルグアイで大麻が合法化されて以降、世界各国で大麻合法化が進んでいます。最近ではドイツが2024年春に大麻を合法化し、ヨーロッパ圏での大麻合法化の議論が加速していることやカナダやアメリカでは世界の大麻トレンドが作られたりと大麻・CBD市場が拡大しています。

世界の大麻・CBDのトレンドを掴むべく嗜好用大麻・医療用大麻の合法化状況について紹介します。

目次

世界の大麻合法化状況

国名概要
アメリカ連邦法では違法、一部の州で合法
タイ医療用大麻合法、規制見直中
ドイツ2024年大麻合法化、栽培・販売は調整中
カナダ2018年大麻合法化、販売・栽培可能
ウルグアイ2013年世界初の全面合法化
メキシコ個人栽培・消費が可能、販売は禁止
南アフリカ2018年個人使用合法、2024年栽培合法化
マルタ2021年合法化、少量所持・栽培可
ルクセンブルク2023年合法化、自家栽培・個人消費可
ジョージア2018年行政罰撤廃、公共使用制限あり

アメリカの合法化状況

アメリカでは大麻は連邦法(国の法律レベルでは違法)では違法ですが、24の州、グアム、北マリアナ諸島、米領バージン諸島では、成人向け大麻を合法化する法律がすでに可決されています。歴史的には、1937年のマリファナ税法で規制が始まり、1970年の規制物質法でスケジュールIに分類され、厳しく規制されています。現在では大麻の有害性と医療用途のバランスを見直す動きが起こっています。

タイの合法化状況

タイでは2018年に医療用大麻が合法化、2022年には嗜好用も非犯罪化され、大麻の所持・利用は合法です(2024年7月5日現在)。しかし、規制強化の動きがあります。医療目的での使用は許可される見込みですが、詳細な規制は策定中です。

ドイツの合法化状況

ドイツでは2024年4月1日に大麻が合法化され、成人(18歳以上)は25グラムまでの所持、自宅での3本までの栽培が許可されました。7月1日からは、Cannabis Social Club(CSC)を通じて合法的に入手可能になります(店舗販売は協議中)。公共の場での使用には制限があり、学校やスポーツ施設周辺などでは禁止されています。

カナダの合法化状況

カナダでは2018年10月17日に大麻が合法化され、大麻法(Cannabis Act)の下で規制されています。乾燥大麻、生大麻、オイルなどに加え、2019年には食用大麻、抽出物、塗布剤も合法化されました。1923年のアヘン・麻薬法で規制が始まりましたが、2000年の医療用大麻の合法化を経て、2018年に嗜好用も合法化されました。

ウルグアイの合法化状況

ウルグアイは2013年に世界で初めて嗜好用・医療用大麻を合法化しました(法律19.172)。大麻栽培規制研究所(IRCCA)が監督し、自家栽培、薬局、Cannabis Social Club(最大45人で99本まで栽培可)を通じてアクセス可能です。しかし、違法市場の存続、医療用大麻へのアクセス制限、規制執行の課題などが残っています。

メキシコの合法化状況

メキシコでは、法律で嗜好用大麻の生産、輸入、販売は許可されていません。しかし、最高裁は嗜好用大麻の消費を人権として認めており、個人の栽培を許可しています。ただし、所持と輸送は1人5グラムまでです。この栽培および消費の権利を得るには、18歳以上で、憲法裁判を起こし、そのうえで当局から許可を得る必要があります。

南アフリカの合法化状況

南アフリカでは、2018年の憲法裁判所判決により、成人の嗜好用大麻の個人使用が合法化されました。私的な場所での使用、所持、栽培が認められ(公の場は不可)、2024年には個人栽培(最大4株)と所持が正式に合法化されました。

マルタの合法化状況

マルタは2021年12月18日、大統領が法案に署名し大麻を合法化しました。18歳以上の成人は、7グラムまでの所持、4本までの栽培、自宅での50グラムまでの保管が許可されます。営利目的の販売はありませんが、非営利の協同組合が栽培・配布できます。7グラムを超え28グラムまでの所持は罰金刑となります。

情報元:Malta Officially Legalizes Marijuana With President’s Signature, Becoming First In Europe To End Cannabis Prohibition

ルクセンブルクの合法化状況

ルクセンブルクでは、2023年7月10日の法律により、嗜好用大麻に関する新しい枠組みが採用されました。18歳以上の成人は、自宅または居住地で、公共の場から見えない場所で、最大4本の大麻草を栽培できます(種子には表示義務あり)。自家栽培された大麻の個人消費も18歳以上であれば許可されますが、公共の場での消費、未成年者の前での消費、譲渡目的の生産、販売などは禁止されています。

情報元:Cannabis law and legislation in Luxembourg

ジョージアの合法化状況

ジョージア憲法裁判所は2018年7月30日、大麻使用に関する決定を発表し、大麻使用に対する行政罰を事実上廃止しました。裁判所は、大麻使用は、第三者に脅威を与えない限り、罰則を与えることは不適当であると判断しました。ただし、教育機関、公共の場、子供の前など、第三者に脅威を与える場合は、責任を問われる可能性があります。

情報元:Smoking Marijuana Legalized in Georgia

なぜ海外では大麻が合法化されるのか?

大麻合法化の理由には国ごとにさまざまな理由がありますが、主な理由は、以下の2点です。

  • 犯罪組織による流通の抑制: 非合法な市場を縮小させ、犯罪組織の資金源を断つ。
  • 管理体制の強化: 合法化することで、品質管理や販売ルートなどを政府が管理し、より安全な流通体制を構築する。

基本的には大麻が100%安全であるから合法化されたわけではなく、その点については医療・経済のメリットと悪影響のバランスをみながら慎重に判断されています。また大麻の安全性等に関しては盛んに研究が行われています。合法化された国や地域でも、大麻の有害な影響を受けやすい未成年者の所持や使用は、引き続き禁止されています。

※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
法律に関する最新情報は各国の公式サイトをご確認ください。

編集者

CANNABIS INSIGHT代表/編集長
世界の大麻・CBDのビジネスや経済情報を調べています。

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