元ヘビー級王者マイク・タイソンが、かねて噂されていた“大麻との距離感”についてあらためて語った。出演した YouTube 番組「Confidence of Champions」の最新エピソードで、タイソンは自身が月に最大4万ドル(約620万円相当)もの大麻を消費していたと明かし、使用をやめた際には「自分でも信じられないほど別人格になった」と述べたという。
番組の中でタイソンは、「大麻を吸っていないと、自分じゃないみたいになる」と語り、大麻が日々の生活を安定させる存在であると説明した。驚かされたのは、その“大麻断ち”に対する周囲の反応だ。使用をやめた期間のタイソンについて、家族は「普段のタイソンではなかった」と戸惑い、むしろ「前のあなたに戻ってほしい」として、大麻使用を再開するよう促したという。
タイソンは以前から大麻使用についてオープンで、過去にも「自分は1日に大量に吸うタイプだ」と語っていたが、今回の月4万ドルという具体的な金額は、大麻消費の規模を象徴するものとなった。米国では大麻合法化が広がり、セレブやアスリートが大麻の効用を肯定的に語る流れが続いているが、タイソンの告白はその潮流を体現する事例ともいえる。
一方で、タイソンの“大麻依存的な生活パターン”には賛否も生まれている。大麻を消費の選択肢として受け入れる動きが社会的に広がる一方、健康影響や生活リズム、家族関係への影響に対して慎重な意見も少なくない。特に今回、家族が「吸い戻してほしい」と願うほどタイソンの性格が変化したというエピソードは、大麻が生活に与える影響の大きさを改めて印象づけた。
それでもタイソンは、大麻が自分の精神状態に「良いバランス」をもたらしていると主張し、現在も日常の一部として使用を継続している。元ボクシング界のスーパースターが明かした“大麻との付き合い方”は、米国の大麻観が大きく変わりつつある現在、その象徴的な語りとして広い注目を集めている。



