世界の大麻有名企業を10社紹介します。時価総額順(2024年)に大麻企業の事業内容や時価総額を解説していきます。大麻市場をリサーチしている方や海外の大麻企業の規模感や事業内容を知りたい方に必見の記事になります。
(2025/02/06更新)
ランク | 企業名 | 時価総額(USD) |
---|---|---|
1 | Innovative Industrial | $3,386,783,488 |
2 | Green Thumb Industries | $2,486,818,845 |
3 | Curaleaf | $2,311,031,552 |
4 | Trulieve Cannabis | $1,848,787,613 |
5 | Tilray | $1,576,338,944 |
6 | Verano Holdings | $1,420,666,880 |
7 | Cronos Group | $902,907,648 |
8 | Glass House Brands | $723,633,280 |
9 | Canopy Growth | $708,286,656 |
10 | Cresco Labs | $609,492,416 |
(2024年8月22日現在)
1. Innovative Industrial(約33.9億ドル)
大麻事業者向けの不動産リース事業で安定した収益性を確保
時価総額:約33.9億ドル
Innovative Industrial Propertiesは、大麻産業に特化した不動産投資信託(REIT)として、ユニークな立ち位置を確立しています。同社は、大麻の栽培施設や加工施設を所有し、これらを大麻関連企業にリースすることで収益を上げています。
この事業モデルにより、Innovative Industrialは直接的に大麻を扱うことなく、産業全体の成長から利益を得ることができます。また、多くの大麻企業が資金調達に苦労する中、同社は必要な施設を提供することで業界の発展に貢献しています。
多くの大麻企業は規制が厳しいことから不動産の契約ができず、栽培や商品販売ができない問題を抱えていました。Innovative Industrialはそれらの企業にソルーションを提供しています。
公式サイト:https://innovativeindustrialproperties.com/

2. Green Thumb Industries(約24.9億ドル)
複数大麻ブランドによる強力な事業ポートフォリオが強みの大麻小売事業者
時価総額:約24.9億ドル
Green Thumb Industries(GTI)は、2014年に設立された米国で事業を展開する大麻消費者向け商品会社兼小売業者です。
ウェルビーイングを促進するという使命を掲げ、高品質の大麻ブランドの提供に努めてきました。約4,600人の従業員を抱え、年間何百万人もの患者と顧客にサービスを提供しています。 2023年12月31日現在、イリノイ州シカゴに本社を置き、カリフォルニア州、コネチカット州等の14の州で事業を展開。
この企業の強みは「強力なブランドポートフォリオ」「一気通貫の事業モデル」です。
Green Thumbが所有する小売店で販売されています。 消費者向けパッケージ商品ポートフォリオは、主にGreen Thumbが栽培・加工した植物原料から作られており、20の自社製造施設で消費向けパッケージ商品を生産するために使用されています。
公式サイト:https://www.gtigrows.com/

3. Curaleaf(約23.1億ドル)
米国主要エリアで高い市場シェアと成長率を獲得し、ヨーロッパにも進出
時価総額:約23.1億ドル
Curaleaf Holdings, Inc.は、医療および嗜好用大麻市場で業界をリードするサービス、製品セレクション、アクセシビリティを提供する、高成長の大麻会社です。
品質、専門知識、信頼性で知られており、Curaleaf、Select、Grassrootsなどのブランドを通じて、大麻の力を高め、共有し、称賛することで生活を向上させることを使命としています。米国19州でブランドを販売しており、145の薬局を運営し、世界中に5,600人以上の従業員を擁しています。
また、アリゾナ、フロリダ、ニューヨーク、ペンシルベニアなどの主要市場で、高い市場シェアと成長率を誇っています。Curaleafの米国小売事業は、年間9%の成長を遂げ、初めて10億ドルを超えました。国内卸売事業は、順次15%の成長を遂げています。
アメリカだけではなくヨーロッパでのプレゼンスを高めるために、いくつかの戦略的な動きをしてきました。 例えば、ポルトガルのClever LeavesからEU GMP処理資産を取得し、ヨーロッパ事業の統合を進めています。また、イギリス市場で食用大麻の販売を開始し、ポーランドへの卸売も開始しました。
公式サイト:https://curaleaf.com/

4. Trulieve Cannabis(約18.5億ドル)
フロリダ州の医療用大麻市場で圧倒的なシェア
時価総額:約18.5億ドル
Trulieve Cannabisは、フロリダ州の医療用大麻市場で圧倒的なシェアを持つ企業です。同社の成功は、単一の州に集中することで効率的な運営とブランド構築を実現したことにあります。
最近では、他の州への展開も始めていますが、その戦略は慎重かつ計画的です。Trulieveは、高品質な製品と顧客サービスに重点を置き、loyal customerベースの構築に成功しています。
公式サイト:https://www.trulieve.com/

5. Tilray(約15.8億ドル)
積極的なM&Aで飲料ブランドを中心に大麻市場で事業拡大
時価総額:約15.8億ドル
Tilray Brandsは、2013年にブレンダン・ケネディ、 マイケル・ブルー、 クリスチャン・グローが創業した会社です。大麻、ヘンプ、クラフトビール、スピリッツ、飲料などの多様なブランドポートフォリオを展開しています。
創業者のブレンダンはブレンダン・ケネディ氏は医療大麻が世界的に普及する未来があると考え、綿密な市場調査の末にTilrayをスタートさせたと書かれた内容の記事がアップされています。その後医療大麻のパイオニアとして、5大陸の患者、医師、病院、研究者に製品を供給した初期の企業の一つになりました。事業の展開先は現在、米国、カナダ、ドイツを含む20カ国以上。
2018年にNASDAQ市場に上場し、主要な米国取引所に上場した初の純粋な大麻会社となりました。

6. Verano Holdings(約14.2億ドル)
高品質なプレミアム大麻製品に特化した企業
時価総額:約14.2億ドル
Verano Holdingsは、高品質なプレミアム大麻製品に特化した企業です。同社は、栽培から小売りまでの垂直統合型ビジネスモデルを採用し、製品の品質管理に重点を置いています。
Veranoの戦略は、ブランド力と製品の質にフォーカスすることで、競争の激しい市場で差別化を図ることです。同社の製品は、しばしば「クラフト」や「ブティック」といった言葉で表現され、高い評価を得ています。
公式サイト:https://investors.verano.com/overview/default.aspx

7. Cronos Group(約9億ドル)
積極的な大麻研究で大麻製品を開発
時価総額:約9億ドル
Cronos Groupは、カナダを拠点とする大手たばこ企業Altria Groupとの戦略的パートナーシップで知られています。この提携により、Cronosは大規模な資金を得て、革新的な製品開発と市場展開を加速させています。
同社は特に、大麻由来の新しい製品カテゴリーの開発に力を入れており、将来的な市場トレンドを見据えた戦略を展開しています。バイオシンセシス技術の活用など、次世代の大麻製品の研究開発にも積極的です。
公式サイト:https://thecronosgroup.com/

8. Glass House Brands(約7.2億ドル)
カリフォルニア州に特化した特殊な大麻栽培方法を確立した大麻企業
時価総額:約7.2億ドル
Glass House Brandsは、カリフォルニア州の大麻市場に特化した企業です。同社は、大規模な温室施設を活用した低コスト生産と、持続可能な栽培方法を特徴としています。
カリフォルニア州は、アメリカ最大の大麻市場であり、Glass Houseはこの市場でのリーダーシップを目指しています。同社の戦略は、大規模生産による規模の経済と、地域に根ざしたブランド構築の両立です。
公式サイト:https://glasshousebrands.com/

9. Canopy Growth(約7.1億ドル)
大麻市場黎明期から業界をリード、幅広い大麻事業を展開
時価総額:約7.1億ドル
Canopy Growthは、大麻産業の草創期から存在する企業の一つで、長年業界をリードしてきました。アルコール大手のConstellation Brandsとの提携により、豊富な資金力と経験を活かした事業展開を行っています。
同社は、医療用大麻、成人向け大麻、そしてCBD製品など、幅広い製品ラインナップを持っています。近年は、特に飲料製品やvape製品など、新しい消費形態の開発に注力しています。
公式サイト:https://www.canopygrowth.com/

10. Cresco Labs(約6.1億ドル)
強力な流通ネットワークを活かして、自社ブランドの認知度を高め
時価総額:約6.1億ドル
Cresco Labsは、大規模な卸売ネットワークを強みとする大麻企業です。同社は、自社ブランド製品の開発・販売に加え、他社製品の流通も手がけており、幅広い販路を持っています。
Crescoの戦略は、強力な流通ネットワークを活かして、自社ブランドの認知度を高めつつ、業界全体の効率的な製品流通に貢献することです。この独自のポジショニングにより、同社は安定した成長を実現しています。
公式サイト:https://www.crescolabs.com/

まとめ
以上、大麻産業をリードする10社を紹介しました。これらの企業は、それぞれ独自の戦略と強みを持ち、急成長する大麻市場で競争を繰り広げています。不動産、グローバル展開、地域特化、研究開発など、多様なアプローチが見られます。
大麻産業は今後も法規制の変更や研究の進展により、大きく変化していく可能性があります。これらのトップ企業が、どのようにして変化に適応し、成長を続けていくのか、今後も注目されるでしょう。