【CBD事業者向け】2024年施行の大麻栽培規制の変更点について

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大麻取締法は、法改正により「大麻草の栽培の規制に関する法律」に名称が変更されます。2022年から大麻規制のあり方を考える、大麻規制検討小委員会のなかで話し合われており、同年10月にはとりまとめの報告書が公開されています。このように日本では大麻の議論が行われてきており、今回はその動きのひとつとなります。

法改正前の日本の大麻栽培規制は、1948年制定の大麻取締法に基づき、部位規制を採用していました。具体的には、成熟した茎や種子は規制外で、花穂や葉は厳しく管理され、無許可での栽培や所持は禁止されていました。栽培者は都道府県知事から免許を取得する必要があり、栽培目的は繊維や種子の採取に限られていましたが、基準が曖昧で地域によって異なっていました。

規制の問題点としては、THC含有量が少ない品種にも厳しい管理が課され、栽培者の負担が大きいこと、栽培者数の減少、伝統的な麻文化の衰退などが挙げられます。また、近年の大麻事犯の増加や、大麻由来医薬品に対する医療ニーズの高まりが、法改正を後押ししました。

2023年の法改正では、部位規制から成分規制に移行し、THC含有量に応じた規制が導入されました。これにより栽培規制の見直しが行われ、乱用防止と医療・産業利用の両立が図られています。今回の法改正は、昨今の状況に合わせた現実的な運用を考えた法改正になったと言えるでしょう。

以下に法改正の内容について、詳しく説明します。

法律名称の変更

大麻取締法は、改正により「大麻草の栽培の規制に関する法律」に名称が変更されます。

栽培免許の区分

改正後の法律では、大麻草の栽培免許は下記の2種類に区分されます。

  • 第一種大麻草採取栽培者免許:
    大麻草の製品の原材料として栽培する場合に都道府県知事が発行する免許。有効期間は3年。
  • 第二種大麻草採取栽培者免許:
    医薬品の原料として栽培する場合に厚生労働大臣が発行する免許。有効期間は1年。
免許の種類栽培目的免許発行者有効期間THC濃度規制
第一種大麻草採取栽培者免許大麻草の製品の原材料都道府県知事3年基準値以下の大麻草から採取した種子等を用いた栽培
第二種大麻草採取栽培者免許医薬品の原料厚生労働大臣1年医薬品原料のため基準値を超える栽培も可能

補足

  • 「大麻草の製品」とは、麻繊維や麻の実などを指します。
  • 大麻草採取栽培者が成分の抽出等の大麻草の加工を行う場合や、発芽可能な大麻草の種子の輸入を行う場合は、厚生労働大臣の許可が必要です。
  • 大麻草の研究栽培を行う場合は、大麻草研究栽培者免許(厚生労働大臣の免許)が必要です。

その他の規制内容

  • THC濃度が基準値以下の種子等の使用: 第二種免許以外では、基準値を超えるTHCを含む大麻草の種子からの栽培は禁止されます。
  • 行政による定期的な収去検査: 栽培されている大麻草のTHC濃度が基準値以下であることを確認するため、行政が定期的に検査を行います。
  • 栽培者による行政への報告: 栽培状況などについて、行政への報告が義務付けられます。
  • 帳簿の備付け: 栽培に関する記録を帳簿に記載し、保管する必要があります。
  • 廃棄の届出: 大麻草を廃棄する場合は、届け出なければなりません。
  • 保管義務: 大麻草は、盗難や不正使用を防ぐため、適切に保管する必要があります。
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参考文献

実際に法律が適用下で作業を行う方は、法律原文等のチェックをおすすめいたします。

※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
法律に関する最新情報は各国の公式サイトをご確認ください。

編集者

赤木 孝臣のアバター 赤木 孝臣 CANNABI INSIGHT代表/編集長

2022年4月20日にCANNABIS INSIGHTを創刊。国内外の大麻・CBDニュースの発信や、国内有識者へのインタビュー、産業動向の解説などを行っている。CBD業界の情報発信として「CBD白書」「ASAラジオ」「大麻・CBDニュース総選挙」などの企画を運営。業界イベントへの登壇や取材活動も行い、日本のCBD・ヘンプ産業に関する情報発信とコミュニティ形成に取り組んでいる。さらに、CBD原料比較プラットフォーム「アサバンク」を開発し、原料サプライヤーと事業者をつなぐ業界インフラの構築を進めている。

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