2025年12月20日から2025年12月26日の期間に世界の大麻・CBD業界で起きた出来事をまとめた『週刊大麻ニュース』をお届けします。大麻に関する合法化、政治、ビジネスなどのテーマを中心に取り扱っております。
※日本国内の違法行為を推奨するものではありません。
韓国・安東で日韓医療大麻国際会議開催 規制下でも進む産業創出の模索
韓国の大麻経済特区として知られる安東(アンドン)市で、第一回日韓医療大麻国際会議が開催され、日本からも複数の関係者が登壇した。会場には韓国政府・研究機関・企業関係者が集まり、厳しい規制環境の中で進む医療大麻・ヘンプ産業の可能性について議論が交わされた。
日本側からは、Kisekiグループの山田耕平氏、KCA laboのロジャー氏、JCF(全国大麻商工業協議会)の須藤晃通氏、Green Zone Japan 代表理事の正高佑志らが登壇。各登壇者は、日本およびアジア市場における制度動向、原料・研究開発、産業創出の現実的な課題について発表を行った。
韓国では現在、CBD製品の流通すら認められていない厳格な規制が続いている。それにもかかわらず、会議では医療・研究用途を起点に麻(ヘンプ)産業を立ち上げようとする関係者の取り組みが紹介され、参加者の関心を集めた。登壇者からは「制度が未整備な中でも、長期視点で産業基盤を築こうとする動きが確実に存在する」との声も上がった。
今回の国際会議を主催・支援したのは、韓国のバイオ企業 NeoCannBio。同社は、安東市を拠点にヘンプ由来成分の研究・医薬品原料開発を進めており、すでに医療用途を前提としたインフラ整備にも着手している。日本側登壇者からは、会議への招待と交流の機会を提供したNeoCannBio関係者への謝意が示された。
厳格な規制が続く韓国において、今回の会議は「すぐに市場が開く」ことを示すものではない。しかし、研究・医療用途を起点に国際連携を深め、将来的な産業創出を視野に入れる動きが表面化した点で象徴的な場となった。参加者の間では、日韓双方が知見を共有しながら、アジアにおける医療大麻・ヘンプ産業の可能性を模索していく必要性が確認された。
今後、安東市を中心とした取り組みがどこまで制度設計や実証研究に結びつくのか。韓国の動向は、日本を含むアジア全体のカンナビノイド産業にとっても、無視できない示唆を与えそうだ。
参考記事:NeoCannBio安東に国内初ヘンプ原料医薬品GMP着工(ChosunBiz)
ドイツで合法大麻栽培団体が368に増加 規制緩和で業界インフラ整備進む
ドイツ国内で大麻(カンナビス)の合法栽培を認められた栽培組織(Approved Cannabis Cultivation Association)の総数が368に達したことが明らかになった。これは規制緩和や制度整備の進展を反映したもので、合法大麻産業のインフラ形成が着実に進んでいることが浮き彫りとなった。
ドイツでは2024年に大麻に関する法律が大幅に改革され、成人用大麻の合法販売・栽培を段階的に進める方針が決定している。今回許可を受けた368の栽培組織は、各地に分散して安全かつ合法的な原料供給の体制を整備する役割を担う。新規の許可増加は、許認可プロセスが機能し始めていることの象徴ともいえる。
これまで大麻の合法栽培は一部州で限定的に進められていたが、今年に入り連邦政府・州政府ともに規制緩和を後押しする動きが強まっていた。特にドイツ経済界では、大麻関連製品への需要拡大が産業機会として注目されており、原料栽培・加工・流通を担う拠点の整備が急ピッチで進められている。
368団体の増加は、合法市場と規制体制が相互に作用して成熟しつつある兆候としても受け止められている。合法栽培組織は、栽培面積・生産量・品質管理のガイドラインに従うことが義務付けられており、個別の許可を得た施設は厳格な監督・検査の対象となる。これにより、品質の安定した原料供給を実現すると同時に、違法市場の抑制が期待される。
また、栽培組織の裾野が広がることで、ドイツ国内での雇用創出や地域経済活性化への寄与にも期待が高まっている。一次産業としての大麻栽培は、農業従事者だけでなく、加工・物流・製造といった関連産業全体を刺激する可能性がある。
欧州連合(EU)内では、ドイツに続き規制見直しや各国の合法化に向けた検討が進んでいるが、ドイツの大規模な栽培組織の増加は欧州市場の中心としての役割を強化する動きともみられる。合法原料供給体制が整えば、国内外の大麻製品メーカーや研究機関にとって魅力的な供給基地としての存在感が増すだろう。
ドイツにおける合法大麻栽培インフラの整備は、単なる供給体制の確立だけにとどまらず、欧州全体のカンナビス産業に影響を与える可能性がある。今後の許可動向や制度改正の進展が、世界的な大麻市場の形成にどのように寄与するか、引き続き注目される。
参考記事:Approved German Cannabis Cultivation Association Total Increases to 368(International CBC)



