週刊大麻ニュース |1月25日-1月31日

2025年1月25日(土)から2025年1月31日(金)の期間に世界の大麻・CBD業界で起きた出来事をまとめた『週刊大麻ニュース』をお届けします。大麻に関する合法化、政治、ビジネスなどのテーマを中心に取り扱っております。

※日本国内の違法行為を推奨するものではありません。


1月25日(土)
1月26日(日)ドイツ、2024年時点で83件の大麻クラブを承認
1月27日(月)世論調査、イギリス国民の55%が大麻合法化・非犯罪化を支持
1月27日(月)国内のCBN利用実態調査結果が世界へ
1月28日(火)タイの大麻企業「Dr. CBD」がマレーシアで新規事業
1月29日(水)オーストラリア、医療用大麻市場が欧州を上回る勢い
1月29日(水)スペイン、2025年夏までに医療用大麻の規制緩和を承認する見込み
1月30日(木)大麻と脳機能に関する過去最大規模の研究結果が発表される
1月31日(金)カナダ大麻企業「オーロラ社」、ドイツで初の医療用大麻を収穫

目次

ドイツ、2024年時点で83件の大麻クラブを承認

ドイツの大麻合法化に伴い、大麻クラブ(Cannabis Social Club)の設立申請が進められ、2024年12月時点で83件が承認されたことが発表されました。現在、349件が審査中であり、12件は却下されたとのことです。地域によって承認プロセスにばらつきがあるとメディアで報じられています。2024年は、ドイツの大麻事情が大きく変化した一年となりました。

【参考記事】
83 Cannabis Cultivation Associations Have Been Approved In Germany So Far (ICBC)

世論調査、イギリス国民の55%が大麻合法化・非犯罪化を支持

最新のYouGovの世論調査によると、英国民の55%が大麻の合法化・非犯罪化を支持していることが分かりました。特に若年層での支持が顕著で、Z世代ではその割合が80%に達しています。一方、全体の33%は大麻の合法化に反対しており、世代間で意見の差が見られます。この調査結果は、英国における薬物政策の見直しや大麻に対するイメージの変化を促す可能性があります。

【参考記事】
55% of Brits support cannabis reform, latest YouGov poll shows(leafie)

国内のCBN利用実態調査結果が世界へ

VapeManiaの運営会社「株式会社VMC」の協力のもと実施された国内におけるCBN利用実態調査が、オープンジャーナルとして公開されました。本調査は、令和6年度厚生労働行政推進調査事業「カンナビノイド医薬品とカンナビノイド製品の薬事監視」(班長:太組一朗)の枠組みの中で行われたものであり、事業者だけでなく消費者にとっても興味深い内容となっています。今後の国内CBN市場の動向にも注目が集まります。

【参考記事】
VapeMania協力!CBNの実態調査結果が世界へ(VapeMania)

タイの大麻企業「Dr. CBD」がマレーシアで新規事業

タイのCBD企業「Dr. CBD Company Limited」は、マレーシアのBahtera Perkasa Sdn. Bhd.と提携し、グローバル栄養補助食品製造施設を設立したことを発表しました。CBDやクラトム(Kratom)を含むハーブを活用した製品開発を推進することを目的としています。本件は食品分野での事業展開ですが、マレーシアは大麻・CBD市場に変化が見え始めているアジア圏の国の一つです。また、タイの大手大麻・CBD企業「Dr. CBD」の今後の戦略にも注目が集まります。

【参考記事】
Dr. CBD Company Limited and Bahtera Perkasa Sdn. Bhd. to Establish Global Nutraceutical Herbal Hub(The Nation

オーストラリア、医療用大麻市場が欧州を上回る勢い

オーストラリアの医療用大麻市場が急成長しており、今後数年で欧州の主要市場を超える規模に達する可能性があることが調査によってわかりました。オーストラリアの処方件数は2023年に30万件を超え、ドイツや英国を上回る勢いで拡大しています。この成長の背景には、規制の緩和と医師による処方の増加があります。オーストラリアでは比較的簡単に医療用大麻が処方でき、患者のアクセスも向上しています。一方、ドイツや英国では依然として厳格な規制があり、処方数の伸びが制限されています。今後、オーストラリアでは規制のさらなる緩和や国際輸出の拡大が市場成長を後押しすると見られています。

【参考記事】
Australia’s Medical Cannabis Market Set to Outgrow Europe’s Biggest Players (Business of Cannabis)

スペイン、2025年夏までに医療用大麻の規制緩和を承認する見込み

スペインは2025年夏までに医療用大麻の規制緩和を承認する見込みで、草案が欧州委員会に提出されました。スペインでは、大麻は個人使用に限定され、販売や配布を目的としない限り、原則として自分で使用する目的で大麻を栽培することができます。ただしこれは非犯罪化措置であり、法的にはグレーゾーンです。自家栽培は個人使用に限り容認されているが、医療目的での自家栽培は明確に禁止されています。この規制では、大麻オイルなどの医薬品が対象とされる予定です。また大麻の花の使用については今回の草案では範囲外となっています。

【参考記事】
Spanje klaar voor goedkeuring medicinale cannabis (InSpanje.nl)

大麻と脳機能に関する過去最大規模の研究結果が発表される

コロラド大学の研究チームが、大麻が脳機能に与える影響を調査する過去最大規模の研究結果を発表しました。約3万1000人のデータを解析した結果、大麻の使用がワーキングメモリに影響を及ぼす可能性があることが明らかになりました。特に、頻繁に使用する人ほど記憶の一時的な保持や情報処理能力が低下する傾向がみられました。一方で、言語能力や視覚認識といった他の認知機能には顕著な影響は確認されませんでした。

【参考記事】
Largest Study Ever Done on Cannabis and Brain Function Finds Impact on Working Memory(The Regents of the University of Colorado)

カナダ大麻企業「オーロラ社」、ドイツで初の医療用大麻を収穫

カナダの大麻企業「Aurora Cannabis」は、ドイツ国内で初の医療用大麻の収穫を完了し、供給を開始しました。これは、同社がドイツ連邦機関との契約のもとで進めてきたプロジェクトの一環であり、ドイツ国内での医療用大麻の安定供給を目的とした重要な取り組みです。カナダの大麻先進企業がヨーロッパ市場への進出を本格化させたニュースとなりました。

【参考記事】
Aurora delivers its first medical cannabis crop in Germany(MjBizDaily)


週刊大麻ニュース2025年1月25日から1月31日は以上になります。

Xのアルゴリズムが「大麻」に対して厳しいのでは?と思うぐらい、2年前ほどと比べて運用が難しくなってる気がしてます…(あまり変わらないのかな?)それとプレイヤーが減っているせいかCBDに関する情報取得も難しくなっていると思います。メディアが「難しい」といか言うなよという話ですが、日本のCBD関連情報がやっぱり減ってると思うんですよね。そして肌感で感じているので寂しくも思うわけです。もちろん水面下で動いているプロジェクトもあるので、表に出てないってだけだと思いますが。以前みたいにもっとプロレスしてたり、新しいプロダクトの商品紹介とかやってほしいなと。

みんな自由にやっててカオスが生まれ、それが面白かったのに規制や誰かを通さないとビジネスができないみたいな流れは本当にイノベーションの真反対や!と思ったなど。

大麻・CBDのビジネス、経済メディア「CANNABIS INSIGHT」編集長:たかおみ

編集者

CANNABIS INSIGHT代表/編集長
世界の大麻・CBDのビジネスや経済情報を調べています。

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