週刊大麻ニュース |3月29日-4月4日

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2025年3月29日(土)から2025年4月4日(金)の期間に世界の大麻・CBD業界で起きた出来事をまとめた『週刊大麻ニュース』をお届けします。大麻に関する合法化、政治、ビジネスなどのテーマを中心に取り扱っております。

※日本国内の違法行為を推奨するものではありません。


3月29日(土)オランダの合法大麻実験、来週から本格化もハッシュは対象外
3月30日(日)メリーランド州、大麻税を12%に引き上げか
3月31日(月)大麻の“使用罪”による初の逮捕 都内で男女2人が起訴・逮捕
4月1日(火)アイオワ州、PTSD治療向けシロシビン合法化法案を全会一致で可決
4月2日(水)最新研究、カナダの大麻合法化でアルコール販売量は減らず
4月3日(木)フランス、医療用大麻制度がEUの承認待ちの段階へ
4月3日(木)ホワイトハウス関係者、大麻スケジュール再分類の予定なしと発言
4月4日(金)チェコ、医療用大麻の処方新制度が開始

目次

オランダの合法大麻実験、来週から本格化もハッシュは対象外

オランダ政府が進める “合法的に生産された大麻のみをコーヒーショップで販売する” 試験的プログラムが、来週から本格的に始動します。対象の自治体では、認可を受けた生産者から調達した大麻のみを取り扱い、従来の違法供給ルートを排除する方針が継続されますが、ハッシュ(大麻樹脂)に関しては供給が追いつかず、実験対象から外れる見通しです。このプログラムは、オランダにおけるいわゆる“コーヒーショップの裏口問題”を解決することを目的としており、政府が認可した生産者によって合法かつ安全に製造された大麻のみを販売することで、犯罪組織による違法流通の抑制を目指しています。

【参考記事】
Licenced cannabis trial goes on next week – but without hashish(DutchNews.nl)

メリーランド州、大麻税を12%に引き上げか

メリーランド州のウェス・ムーア知事と州議会の指導者たちは、2026年度の予算案に合意し、財政赤字を解消するための税収増加策を発表しました。その一環として、大麻の売上税を現行の9%から12%に引き上げる方針が示されています。なお、医療用大麻は州の売上税および使用税の対象外となっています。

アメリカでは大麻の税率は州ごとに異なり、一般的には15%〜30%の範囲に設定されており、税率の高さが事業者にとって課題となるケースも多く見られます。合法化の初期段階においては、高い税率もやむを得ない措置と捉えられているのかもしれません。

【参考記事】
Maryland Governor, Legislative Leaders Agree on 33% Cannabis Tax Hike (CANNABIS BUSINESS TIMES)

大麻の“使用罪”による初の逮捕 都内で男女2人が起訴・逮捕

警視庁によると、今年2月に都内で大麻を使用したとして、高橋剛被告(44)ら男女2人が「大麻使用罪」の疑いで逮捕・起訴されていたことが明らかになりました。昨年12月12日に施行された改正大麻取締法で使用罪が新設されて以降、同罪による逮捕は警視庁として初の事例となります。

警視庁は「法施行後の逮捕は初めてであり、今後も乱用や違法行為を厳しく取り締まる方針」とコメントしています。専門家からは、「使用罪がどの程度抑止力を発揮するのか、運用面での検証が必要だ」との指摘も出ています。

【参考記事】
“警視庁初” 大麻の「使用罪」で男女2人を逮捕・起訴 2024年12月に施行(Yahoo!ニュース)

アイオワ州、PTSD治療向けシロシビン合法化法案を全会一致で可決

アイオワ州議会の委員会は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱える成人を対象とした州管理のシロシビン治療プログラムを創設する法案を、全会一致で承認しました。この法案が成立すれば、最大5,000人の患者が州内の認可施設で生産されたシロシビンを合法的に利用できるようになる予定です。投与は、シロシビンに関する教育を受けた医療専門家の監督下で行う必要があります。

注目すべき点は、既存の医療用大麻生産施設と併設可能であり、そうした施設には優先的にライセンスが付与される可能性があるとされていることです。大麻に加え、シロシビンの規制緩和の動きにも注目が集まっています。

【参考記事】
Iowa Lawmakers Unanimously Approve Bill To Create Psilocybin Program That Would Treat Up To 5,000 Patients With PTSD (Marijuana Moment)

最新研究、カナダの大麻合法化でアルコール販売量は減らず

カナダにおける嗜好用大麻の合法化が、人口レベルでのアルコール販売量全体に有意な影響を与えなかったとする研究結果が報告されました。大麻が合法化された2018年10月を挟む期間の月次データを分析した結果、合法化によるアルコール小売売上高やビール販売量への即時的な変化や、その後の傾向の変化は統計的に有意ではなかったとされています。日本でも仮に大麻が合法化された場合、アルコールの販売量に大きな変化は見られない可能性があります。

【参考記事】
Changes in population‐level alcohol sales after non‐medical cannabis legalisation in Canada (Drug and Alcohol Review)

フランス、医療用大麻制度がEUの承認待ちの段階へ

フランス政府は、4年にわたる取り組みの末、医療用大麻の本格的な規制枠組みを策定し、EUの承認を待つ段階に入りました。これにより、2021年から実施されていた医療用大麻の試験的プログラムが正式な制度へと移行します。政府は2025年3月19日に関連する3つの文書をEUに提出しており、承認は形式的なものと見られています。こうした法律は多くのヨーロッパ諸国で既に施行されているため、EU側からの妨害は想定されていません。市場の成長速度はドイツよりも遅いと予測されており、初年度の患者数は1万人程度と見込まれていますが、2035年までに30万~50万人規模へと拡大する可能性があります。

【参考記事】
Delayed but Not Denied: France Unveils Full Medical Cannabis Blueprint (Cannabis Health)

ホワイトハウス関係者、大麻スケジュール再分類の予定なしと発言

ホワイトハウス関係者は、現在のところ、連邦法における大麻のスケジュール変更を検討していないと述べました。この発言は、トランプ大統領が選挙戦中に大麻改革を支持すると発言していたことと対照的です。また、この発言は、マリファナ合法化を推進する政治活動委員会(PAC)である「American Rights and Reform PAC」が、100万ドル規模の広告キャンペーンを開始した直後に行われました。キャンペーンでは、トランプ大統領が視聴する可能性の高いワシントンD.C.やフロリダ州のマーケットにおいて、30秒間のCMが放送される予定です。このPACは、かつて「Legalize America」として知られ、複数の州で事業を展開する大手マリファナ企業から資金提供を受けています。

【参考記事】
Marijuana rescheduling not on agenda ‘at this time,’ White House official says (MJBizDaily)

チェコ、医療用大麻の処方新制度が開始

チェコでは2025年4月1日より、すべての一般診療医が慢性的な痛みに苦しむ患者に対し、医療用大麻を処方できるようになりました。これまでは、処方が許可されていたのは約250人の専門医に限られていましたが、新たな規制により、患者のアクセスが大幅に改善されることになります。今回の規制緩和により手続きの簡素化が進む一方で、依然として課題が残されているため、慎重に進めていくことが重要とされています。

【参考記事】
From today, all doctors in Czechia can prescribe medicinal cannabis (Expats.cz)


週刊大麻ニュース2025年3月29日から4月4日は以上になります。

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大麻・CBDのビジネス、経済メディア「CANNABIS INSIGHT」編集長:たかおみ

※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
法律に関する最新情報は各国の公式サイトをご確認ください。

編集者

赤木 孝臣のアバター 赤木 孝臣 CANNABI INSIGHT代表/編集長

2022年4月20日にCANNABIS INSIGHTを創刊。国内外の大麻・CBDニュースの発信や、国内有識者へのインタビュー、産業動向の解説などを行っている。CBD業界の情報発信として「CBD白書」「ASAラジオ」「大麻・CBDニュース総選挙」などの企画を運営。業界イベントへの登壇や取材活動も行い、日本のCBD・ヘンプ産業に関する情報発信とコミュニティ形成に取り組んでいる。さらに、CBD原料比較プラットフォーム「アサバンク」を開発し、原料サプライヤーと事業者をつなぐ業界インフラの構築を進めている。

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