2025年8月23日から2025年8月29日の期間に世界の大麻・CBD業界で起きた出来事をまとめた『週刊大麻ニュース』をお届けします。大麻に関する合法化、政治、ビジネスなどのテーマを中心に取り扱っております。
※日本国内の違法行為を推奨するものではありません。
Google、カナダで大麻広告を試験解禁
グーグルは8月25日から、カナダで大麻関連の広告を一部解禁する試験運用を始める。対象はヘルスカナダの許可を受けた国内の大麻生産者に限られ、配信面は「Google 検索」のみ。実施期間は最長20週間で、ユーザーは広告の非表示を選べる。今回のパイロットは、利用者の反応を検証し今後のポリシー見直しの材料にすることが目的だという。
カナダでは未成年がアクセスできない環境でのブランド・製品情報の提供は認められる一方、広告や販促表現には厳格な制限がある。グーグル側も娯楽用ドラッグの利用を助長する器具や、違法販売を促す内容の広告は引き続き禁止する方針だ。
また、米国で既に運用している「THC0.3%以下のヘンプ由来CBD外用製品」の限定広告(対象地域:カリフォルニア、コロラド、プエルトリコ)と同様、今回のパイロットでも厳格な審査と地域・フォーマットの制限が設けられる。過去に見られた無許可業者の広告は近年検索面から姿を消しつつあり、合法市場の情報発信をどう整備するかが焦点となる。
参考記事:Google Ads to launch cannabis advertising pilot in Canada(StratCann)
ガーナ、モロッコと大麻制度の実施計画を協議
ガーナの麻薬統制委員会(NACOC)は、カンナビス(大麻)制度の実施計画づくりをめぐり、在ガーナ・モロッコ大使館と協議を行ったと発表した。モロッコは2021年に医療・産業用途の大麻を合法化し、専門庁の下で栽培・流通を管理している先行国。NACOCはその運用知見を参考に、国内でのライセンス制度、栽培者登録、品質管理、流通トレーサビリティ、逸脱防止などの具体設計を詰める狙いだという。
ガーナでは2023年に法改正が行われ、産業用・医療用大麻の栽培を政府許可制で認める枠組みが整備された。もっとも、実際の運用に必要な細則や監督体制の詳細は策定途上で、関係省庁(保健、農業、貿易)や民間事業者、農家団体を交えた制度設計が課題となっている。今回の協議では、許認可の基準づくりや試験・表示ルール、輸出入や投資受け入れの枠組み、地域開発と小規模農家の取り込みといった論点が共有されたとされる。
NACOCは今後、技術レベルの意見交換や現地調査の検討、国内ステークホルダーとのパブリック・コンサルテーションを進め、施行に向けた実施ロードマップに反映させる方針を示した。現時点では正式な協定や共同プロジェクトの締結には至っておらず、協議・情報交換の段階にある。制度が本格稼働すれば、適法な産業用ヘンプのサプライチェーン整備や医療アクセス拡充、農村経済の多角化が期待される一方、規制遵守や違法市場対策、品質・安全基準の徹底が鍵となりそうだ。
参考記事:NACOC Engages Moroccan Ambassador on Cannabis Implementation Roadmap(Narcotics Control Commission)
青森・むつ市「やまと大麻」、産業用大麻の第一種栽培免許を取得
青森県むつ市の「やまと大麻」が、産業用大麻(大麻草)を原材料採取目的で栽培できる「第一種大麻草採取栽培者免許」の交付を県から受けていたことが25日、分かった。交付日は7月7日付。2023年の大麻関連法改正に伴う新制度移行後では、県内での第1号となる。同社は当面、しめ縄用などの繊維やサプリメント向けの原料生産を計画している。
改正前から、酩酊作用をもたらす成分を含む大麻の所持・譲渡・使用は違法で、栽培は特別な許可が必要だった。2023年の法改正では「大麻草の栽培の規制に関する法律」へと名称を改め、規制対象を「部位」から有害成分(THC)濃度へと切り替え。さらに医薬品としての大麻由来製剤の使用が解禁されたことで、基準以下の産業用大麻に限って事業化の見通しが立てやすくなり、各地で動きが出ている。
やまと大麻の工藤悠平代表(38)は、頸椎・腰椎ヘルニアや糖尿病に悩まされた際、国内治療で効果が乏しく、医療大麻が使える米ラスベガスへ渡航した経験を持つ。処方により症状が大きく改善した経緯を著書『マリフアナ青春治療』(2020年、KKベストセラーズ)で公表。法改正を受けて事業化を模索し、2025年2月に会社を設立したという。工藤代表は「大麻は日本の暮らしに根差した資源。地場産業の再生や雇用創出、耕作放棄地の解消につなげたい」と話す。
参考記事:産業用大麻の栽培免許、青森県内第1号 むつ市の会社、繊維など生産へ(Yahoo!ニュース)
ペルー、産業用ヘンプ規則案を公開 パブリックコメント受付開始
ペルー農業灌漑開発省(MIDAGRI)は、産業用ヘンプ(cáñamo)を農業分野で活用するための新規則案「Reglamento de Desarrollo Agrícola del Cáñamo para uso industrial」を公開し、パブリックコメントの募集を開始した。規則案は、繊維・種子・建材など非医療用途に限定したヘンプの栽培を制度化し、生産から流通までの管理枠組みを整える内容だ。
公表資料によると、栽培者・加工事業者の許認可、圃場登録やトレーサビリティ、種子の輸入・認証、収穫物や中間製品の移送許可、違反時の制裁などが盛り込まれる。植物防疫を担うSENASA(国立農牧衛生機関)や保健当局と連携した監督体制を想定し、国際基準に沿ったTHC含有上限の明確化も図るとしている。
ペルーでは医療用大麻制度が先行してきた一方、産業用ヘンプは法的整理が不十分で、農家・企業の参入が進みにくい状況が続いていた。MIDAGRIは今回の枠組みにより、農業の多角化や地域の雇用創出、繊維・建材など新たなバリューチェーン形成を狙う。規則案は同省ウェブサイトで公開されており、利害関係者からのパブリックコメントを踏まえて最終化される見通しだ。


