【大麻上場企業】Cronos Group の株価、会社概要、決算、事業内容を解説

s-1920x1080_v-frms_webp_6cb6c773-100e-42cc-8111-da83473eaacc_regular.webp

みなさん、こんにちは。
CANNABIS INISIGHT(カンナビスインサイト)のたかおみです。

今回は大麻上場企業の「Cronos Group(クロノスグループ)」について解説していきたいと思います。

Cronos Groupは世界の大麻市場で強力なプレゼンスを確立し、カナダとイスラエルを中心に事業を展開。研究開発への投資を通じて競争力を高めつつ、ブランドポートフォリオの拡大にも注力しています。しかし、激化する市場競争や規制の不確実性といった課題にも直面しており、今後の成長戦略が注目されています。

目次

Cronos Group の会社概要

CRONOSのロゴ画像

クロノスグループは、大麻の研究、技術、製品開発を通じて知的財産を構築することにフォーカスしている大麻生産企業です。良質なブランドポートフォリオを構築しています。

2023年第2四半期に米国事業から撤退。同社の事業はカナダとイスラエルに集中しています。カナダではオンタリオ州ステイナー近郊に生産施設を持つPeace Naturals Project Inc.と、マニトバ州ウィニペグに生産施設を持つCronos Fermentationという2つの完全子会社ライセンスを運営しています。イスラエルでは医療市場において乾燥花、プリロール、オイルの栽培、生産、マーケティングに必要な認証を取得して事業を行っています。

現在参入しているカナダとイスラエル以外の地域市場への進出を継続し、新たな地域市場への参入を予定していると報告しています。

経営者

Cronos Groupの会長、CEO、取締役会の会長を務めるのはMichael Gorenstein(マイケル・ゴレンスタイン)氏。

Gotham Green Partnersの共同創設者であり、パッシブメンバーでもあります。 Gotham Green Partnersは、大麻業界の企業への初期段階(シード期)の投資を主に専門とする未公開株式投資会社です。

Cronos Groupに入社する前は、ニューヨークを拠点とするマルチストラテジー投資運用会社であるAlphabet Partners, LPの副社長兼ゼネラルカウンセルを務め、さまざまな業界、資産クラス、地域にわたって、ミスプライスされた資産の特定に注力していました。

Gorenstein氏はペンシルベニア大学ロースクールで法学博士号を取得し、ペンシルベニア大学ウォートン・スクールでビジネス経済学と公共政策の証明書を取得。インディアナ大学ケリー・スクール・オブ・ビジネスで金融の理学士号も取得しています。

▼ Michael Gorenstein について

会社HPに記載の情報
・LinkedIn

Cronos Groupの強み

  1.  イスラエルでの強力なプレゼンス:イスラエルは医療用大麻の成長市場です。Cronos Groupはその市場に早期に参入した企業の一つとして強力なプレゼンスを確立しました。同社の製品は、イスラエルの医療市場においてPEACE NATURALS®ブランドとして供給され、薬局を通じて販売されています。
  2. グローバルな販売・流通:販売・流通網をカナダ、イスラエルのみならず、ヨーロッパやオーストラリアにも広げています。特にドイツにおいては、大手大麻企業Cansativaとのパートナーシップを通じて、PEACE NATURALS®ブランド製品とその他のホワイトラベルの大麻製品を医療市場に提供しています。
  3. 知的財産:大麻の研究、技術、製品開発に多額の投資を行い、Ginkgo Bioworksとの戦略的パートナーシップを通じて、希少カンナビノイドの商業規模での生産を可能にする発酵技術を開発しました。この技術に関する特許を出願し、レアカンナビノイド市場における競争優位性を確保することを目指しています。

事業内容

研究開発

大麻の研究、技術、製品開発に多額の投資を行い、Ginkgo Bioworksとのパートナーシップにより、レアカンナビノイドの発酵技術を商業規模で展開しています。

ブランド

2023年を通じてカナダ、ドイツ、オーストラリアで新製品を投入し、ブランドと製品のグローバル展開を進めています。

▼ ブランド

Spinach ホームページ

Spinach

PEACE NATURALS ホームページ

PEACE NATURALS

Lord Jones ホームページ

Lord Jones

栽培とプロダクト生産

Peace Naturals CampusやCronos Fermentationを含む生産施設を活用し、サードパーティのサプライヤー等を組み合わせたサプライチェーンを構築しています。

販売と流通

  • カナダ: オンタリオ州、アルバータ州、ブリティッシュコロンビア州の州営企業に製品を供給しています。
  • イスラエル: PEACE NATURALS®ブランドの製品を薬局を通じて医療市場に提供しています。
  • ヨーロッパ: ドイツのCansativaとのパートナーシップを通じて、医療市場にPEACE NATURALS®ブランド製品を供給しています。
  • オーストラリア: Vitura Health Limitedとの契約を通じて大麻製品を供給しています。

決算書を読んでみる

【Cronos Group  2023 決算報告】

最後にCronos Groupの決算情報をわかりやすくまとめてみます。会計士ではないので、事実ベースでまとめてみました。また今回の情報は2024年(執筆時:2024/8/27)のデータを参照しています。

2023年度の決算情報は、以下の通りです。

決算概要(連結、単位:千米ドル)

項目2023年12月31日時点2022年12月31日時点2021年12月31日時点
純収益87,24186,74964,561
売上原価74,52771,31370,193
棚卸資産評価損80511,961
売上総利益11,90915,436(17,593)
売上総利益率14%18%(27)%
営業費用95,572276,179474,617
営業損失(83,663)(260,743)(492,210)
持分法による投資損益1,842(10,141)(8,478)
その他の営業外収益(費用)11,131(9,575)163,459
税引前損失(70,690)(280,459)(337,229)
法人税費用(利益)(3,230)34,175(431)
継続事業からの損失(73,920)(246,284)(337,660)
廃止事業からの損失(4,114)(13,556)(269,125)
当期純損失(73,963)(168,734)(396,107)
非支配持分帰属当期純損失(590)(1,097)

出典:2023 – Annual Report

考察と報告

  • 売上高は横ばい:2023年の売上高は前年比で微増にとどまっており、大幅な成長は見られませんでした。これは、カナダ成人向け市場における競争の激化、イスラエルにおける価格への圧力、イスラエル・ハマス戦争の影響などが要因として挙げられます。
  • 売上総利益率は低下:2023年の売上総利益率は14%と、前年の18%から低下しました。これは、カナダ市場における製品ミックスの変化、イスラエル市場における競争激化による販売価格の低下、為替の影響などが要因として考えられます。
  • 営業費用は減少:2023年の営業費用は、前年比で大幅に減少しました。これは、リストラ費用や減損損失などの一過性の費用が減少したこと、また、事業の効率化やコスト削減を進めたことなどが要因として考えられます。
  • 純損失は縮小:2023年の純損失は、前年比で縮小しました。これは、主に営業費用の減少によるものです。しかし、依然として赤字が続いており、収益性の向上が課題となっています。

株価

まとめ

Cronos Groupは、カナダとイスラエルに事業展開を行なっており、特にイスラエルでは医療用大麻研究への投資や知的財産権を保有する戦略を積極的に行なっています。イスラエルは大麻に関する研究が盛んで種や品種(遺伝子など)の研究が進んでいます。早期からそれらの地域への進出を行い、ポジションを築いてる数少ない企業です。

【あわせて読みたい】

※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
法律に関する最新情報は各国の公式サイトをご確認ください。

編集者

赤木 孝臣のアバター 赤木 孝臣 CANNABI INSIGHT代表/編集長

2022年4月20日にCANNABIS INSIGHTを創刊。国内外の大麻・CBDニュースの発信や、国内有識者へのインタビュー、産業動向の解説などを行っている。CBD業界の情報発信として「CBD白書」「ASAラジオ」「大麻・CBDニュース総選挙」などの企画を運営。業界イベントへの登壇や取材活動も行い、日本のCBD・ヘンプ産業に関する情報発信とコミュニティ形成に取り組んでいる。さらに、CBD原料比較プラットフォーム「アサバンク」を開発し、原料サプライヤーと事業者をつなぐ業界インフラの構築を進めている。

目次