サントリーホールディングス(HD)は9月1日付で新浪剛史会長(66)が辞任したと発表した。背景には、新浪氏が購入したサプリメントに大麻由来成分が含まれ、違法の疑いがあるとして福岡県警の捜査対象になっていることがある。会社側は2日に会見を開き、取締役・監査役全員一致で辞任を求め、本人から「一身上の都合」とする辞任届を受理したと説明した。なお、当該サプリはサントリーグループ商品ではないとしている。
新浪氏は「自分が購入したのは合法のCBD(カンナビジオール)製品だ」との認識を示しており、違法性を否定している。一方、日本では同じ大麻由来でもTHC(テトラヒドロカンナビノール)は規制対象で、CBD抽出過程でTHCが残留すると違法となり得るため、製品のTHC含有が基準を超えれば処分対象となる。実際、今年5月には「CBDグミ」として販売された一部製品から基準超えTHCが検出され、注意喚起が出されている。こうした規制環境の中で、CBD製品を巡る法的リスクが経営トップの進退に直結した格好だ。

経済同友会の代表幹事を務める新浪氏は、辞任発表時点で同職の続投意向を示しているが、今後の捜査や社会的反響が影響を与える可能性もある。サントリーHDは「ご心配とご迷惑をお掛けした」と陳謝しつつ、経営体制の安定に努める姿勢を強調した。
今回の一件は、国内で市場が拡大するCBD製品と法規制の狭間に横たわるリスクを改めて浮き彫りにした。企業幹部や一般消費者にとっても、購入時の成分証明(COA)や残留THCの基準確認など、コンプライアンス意識の徹底が求められそうだ。



