アメリカ・カリフォルニア州で、2025年に違法大麻の押収額が過去最大級の記録に達したことが分かった。州当局が統括する合同捜査チームの発表によると、違法な大麻製品およそ37万7,000ポンド(約17トン)、評価額約6億900万ドル(約90億円超)が押収・破棄されたという。これは2022年の合同対策本部設置以来の成果で、取締強化が違法市場への大きな打撃となった。
この合同対策チームは Unified Cannabis Enforcement Task Force(UCETF) と呼ばれ、州政府、地方警察、連邦機関ら60以上の部門が連携し、違法な大麻栽培・販売の摘発に当たっている。2025年には23郡で48件以上の摘発作戦が展開され、250件超の令状執行につながったとされる。
押収・破棄された違法大麻の内訳を見ると、乾燥大麻製品の総量は188トン超に達し、主な摘発地域はロサンゼルス、アラメダ、モントレー、カーン、チュレア各郡となっている。地元当局は、違法栽培や販売がおよぼす環境破壊や公衆衛生へのリスクにも懸念を示し、法令遵守の重要性を強調している。
カリフォルニア州は米国内でも合法大麻市場が最大規模だが、**規制済みの合法市場と連動しない“裏市場”**の存在が長年の課題となってきた。違法栽培は通常の税金・安全基準を無視して価格を下げ、合法ディスペンサリー(販売店)との価格差を生む要因にもなっていた。今回の大規模摘発は、違法サプライチェーンの根絶に向けた強いメッセージとされている。
UCETFの取り組みは単なる大麻製品の押収だけにとどまらない。違法大麻の栽培に関連するハザードな農薬使用、労働搾取、税金逃れなどの違法行為も併せて摘発対象としており、法執行の視点から環境・労働・消費者保護の強化を目指しているという。
合同チームは複数の機関を横断する連携で、2025年の摘発累計額を1億2,000万ドル(約180億円)以上に押し上げたとしており、これは設立以来の総額を大きく上回るペースだと報告されている。違法市場の縮小は、カリフォルニア州の合法的な大麻産業の健全な発展にも寄与するとの見方が強まっている。
大麻市場の合法化と規制強化を両立させる取り組みは、同州のみならず他の合法州にも影響を与える可能性があり、2026年に向けた動向として警察・政府・業界の動きが注目される。
参考記事:California tops $1.2 billion in illegal cannabis seizures, up 18x since 2022(California.gov)



