米モンタナ州の大麻売上が過去最高 年490億円規模に

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米モンタナ州の合法大麻市場が、また“過去最高”を更新した。州歳入局のデータによると、2025年の成人向け(嗜好用)大麻の販売額は約490億円(3億2700万ドル)に到達。2022年1月に成人向け販売が始まって以降、売上は堅調に伸び続けており、合法市場の定着が鮮明になっている。

モンタナ州ではこの4年間で、大麻の累計販売額が約1,500億円超(10億ドル超)に達した。一方、市場の構成は大きく変化している。成人向け販売がスタートした2022年当初は、医療用大麻も一定の存在感を持ち、売上全体の約3分の1を占めていた。しかし現在は、成人向けが購入の大半を占める状況になり、医療用の比率は縮小している。

背景にあるのは、医療用市場の“急速な縮小”だ。合法販売が始まってから2025年末までの間に、月間の医療用大麻売上は70%以上減少したとされる。成人向け市場が広がる中で、医療カードを取得して購入するメリットが薄れたことが影響している可能性がある。

実際、税制の差は大きい。モンタナ州では成人向け大麻に20%の税率が課されるのに対し、医療用は**4%**に抑えられている。それでも医療用カードの取得には一定の費用がかかり、少量しか購入しない層にとっては、税率の低さが“回収できない”ケースも出ているという。

成人向け市場の拡大は、州の税収にも直結した。2025年に州が大麻販売から得た税収は約90億円(約6000万ドル)。成人向けが市場の中心になったことで、税収は合法化初期から大きく伸びている。

さらに市場を支えているのが、価格の下落だ。州のデータでは、大麻製品の平均価格が全体的に下がっており、2024年7月から2025年6月までの間、1グラムあたりの平均価格は約800円(5.34ドル)。販売開始当初の「約1,000円超(7ドル超)」から大きく下がった。値下がりが購入量を押し上げ、売上増加につながった構図が見えてくる。

“値下がりでも売上最高”という結果は、合法大麻市場が成熟期に入ったサインとも言える。医療用が縮小し、成人向けが市場をほぼ支配する形になったモンタナ州。今後もこの成長が続くのか、価格競争の行方も含めて注目される。

参考記事:Montana adult-use cannabis sales hit record $327 million(MJBizDaily)

※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
法律に関する最新情報は各国の公式サイトをご確認ください。

編集者

赤木 孝臣のアバター 赤木 孝臣 CANNABI INSIGHT代表/編集長

2022年4月20日にCANNABIS INSIGHTを創刊。国内外の大麻・CBDニュースの発信や、国内有識者へのインタビュー、産業動向の解説などを行っている。CBD業界の情報発信として「CBD白書」「ASAラジオ」「大麻・CBDニュース総選挙」などの企画を運営。業界イベントへの登壇や取材活動も行い、日本のCBD・ヘンプ産業に関する情報発信とコミュニティ形成に取り組んでいる。さらに、CBD原料比較プラットフォーム「アサバンク」を開発し、原料サプライヤーと事業者をつなぐ業界インフラの構築を進めている。

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