南アフリカ人権委員会、大麻所持逮捕に懸念

南アフリカ人権委員会は、大麻を理由にした逮捕が続いている現状に対して強い懸念を示しています。南アフリカ人権委員会は、このような逮捕が法の趣旨を無視したものであり、人権侵害の可能性が高いと懸念を表明する書簡を警察長官に送付しました。

2018年には成人の私的な大麻利用が非犯罪化され、その後2024年5月にはシリル・ラマポーザ大統領が「私的使用目的のための大麻法」に署名。しかし、依然としてラスタファリアンを含む大麻利用者が逮捕されるケースが報告されており、矛盾が指摘されています。

ラスタファリアン:
ラスタファリアンとは、1930年代にジャマイカで発生した宗教的思想や政治運動であるラスタファリアニズムの信奉者。ラスタファリアニズム は、1930年代の労働者と農民を中心にして発生した宗教的思想にもとづく反植民地運動である。マリファナを「知恵の草」と呼び、ソロモン王の墓に生えていた「聖なる植物」だと主張した。
参考文献:ジャマイカにおけるマリファナ規制の歴史

現行の警察指令では大麻の所持量や栽培規模からの不法取引の推定は認められないとされています。南アフリカ人権委員会は司法省や憲法制に関わる省に対し、法律の具体的な施行日を早急に定めることを要請しています。さらに大麻利用者との協議を進め、適切な規制を策定するよう求めています。

情報元:Stop arresting cannabis users, Human Rights Commission urges police (Times LIVE)

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週刊大麻ニュース |1月4日-1月10日

※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
法律に関する最新情報は各国の公式サイトをご確認ください。

編集者

Takaomi Akagiのアバター Takaomi Akagi CANNABI INSIGHT代表/編集長

CANNABIS INSIGHT 編集長。2022年にメディアを立ち上げ、国内外のCBD・大麻産業を政治、経済、ビジネスという観点から取材・分析。日本国内のCBD市場調査レポート『CBD白書』の編集発行をはじめ、年間ニュースを俯瞰する企画『大麻・CBDニュース総選挙』を主宰・運営。CBDジャーニー、カナコン等の業界カンファレンスやコミュニティでの登壇・モデレーション、事業者向けの寄稿・解説を通じ、大麻・CBDについての社会的意義や経済可能性を調査しています。

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