週刊大麻ニュース |1月4日-1月10日

2025年1月4日(土)から2025年1月10日(金)の期間に世界の大麻・CBD業界で起きた出来事をまとめた『週刊大麻ニュース』をお届けします。大麻に関する合法化、政治、ビジネスなどのテーマを中心に取り扱っております。

※日本国内の違法行為を推奨するものではありません。


1月4日(土)
1月5日(日)インドのヘンプ産業、韓国との連携などの計画
1月6日(月)米国、スケジュール変更が投資環境に及ぼす影響
1月6日(月)Tilray Medical社、ルクセンブルクへ医療用大麻を供給
1月7日(火)大麻検査サービス市場、2035年に123億ドル規模へ
1月8日(水)大麻・CBDニュース大予測2025、モーリー氏がコメント
1月9日(木)サンヘンプ、土壌改善・害虫抑制など環境に優しい植物
1月9日(木)カナダ、違法大麻製品に許容量を超える農薬が含まれる
1月10日(金)大手大麻企業、ドイツで学生向けインターンシップ実施

【目次】

目次

インドのヘンプ産業、韓国との連携などの計画

インドは韓国との協力を通じて技術移転や投資を促進し、ヘンプ市場での競争力を強化する予定があると報じられました。また、ウールおよび毛織物輸出促進協議会(WWEPC)は、産業用ヘンプの可能性を活用する計画を打ち出し、最近の会議でその成果を発表しました。覚書(MOU)の形で提案された取り決めには、先進的な繊維技術の導入が含まれており、インドを世界のヘンプ産業の主要プレーヤーとして位置付けることを目指しています。

【参考記事】
India’s textile sector eyes South Korean ties for hemp innovation, sustainable growth (Hemp Today)

米国、スケジュール変更が投資環境に及ぼす影響

アメリカでの大麻規制緩和が進む中、専門家の間では大麻産業への資本流入について意見が分かれています。一部の専門家は、規制緩和によりキャッシュフローと収益性が改善されれば、米国の大麻市場に外部資本が流入し、業界にとってプラスに働く可能性が高いと指摘しています。一方で、エクイティによる資金調達は増加する可能性があるものの、デット調達環境にはスケジュール変更が行われても大きな変化は見られないとの意見もあります。これまで以上に資本が流れ込むタイミングが訪れるのは、いつになるのでしょうか。

【参考記事】
Finance experts mixed on prospects of marijuana capital infusion(MjBizDaily)

Tilray Medical社、ルクセンブルクへ医療用大麻を供給

Tilray Medical社は、ルクセンブルクにおける医療用大麻供給の契約を獲得しました。この契約により、同社は2025年に医療用大麻製品を提供する主要な供給者として活動する予定です。ルクセンブルクは医療用大麻を合法化した欧州の国の一つであり、同市場の年間売上高は200万~300万ドルと見積もられています。ティルレイはヨーロッパ全域での事業拡大を目指しており、この契約はその成長戦略の重要な一環とされています。

【参考記事】
Tilray Medical Wins Luxembourg Government Cannabis Supply Contract in European Expansion(TLRY Stock News)

大麻検査サービス市場、2035年に123億ドル規模へ

リサーチ・アンド・マーケッツ社は、世界の大麻検査サービス市場が2024年の21億5000万ドルから、2035年には123億7000万ドルに達すると予測するレポートを発表しました。2025年から2035年にかけての年平均成長率は17.26%と見込まれています。特にアメリカでは多くの州で医療用・嗜好用大麻が合法化されており、検査需要が急増しています。製品の安全性と規制基準を満たす製品作りは企業の信用にも多く影響することから様々な国で需要が拡大するかもしれません。

【参考記事】
Cannabis Testing Services Industry to Generate Revenues of $12.37 Billion by 2035 with Eurofins Scientific, LabCorp Drug Development, Cannalysis, Steep Hill Labs, and PharmLabs Dominating the Competition (Research and Markets)

大麻・CBDニュース大予測2025、モーリー氏がコメント

大麻・CBDニュース総選挙2024のスピンオフ企画「大麻・CBDニュース大予測2025」が実施されました。本企画では、コメンテーターのモーリー・ロバートソン氏や「医療用大麻のお医者さん」として知られる正高先生をはじめ、大麻・CBD関連の有識者や専門家たちが、業界の注目ニュースやトレンドを予測しました。専門家ならではの鋭い視点やコメントが集まり、2025年の大麻・CBDニュースを楽しみに待つきっかけとなる内容となりました。

【参考記事】
大麻・CBD業界の有識者への独自取材をもとに、2025年の業界トレンド、ニュース予測を公開(PRtimes)

サンヘンプ、土壌改善・害虫抑制など環境に優しい植物

オーストラリアで、サンヘンプ(sun hemp)が土壌を改善し害虫を抑制する効果があり、綿花農家が気候変動や農業害虫に直面する中、持続可能な農業の解決策として期待されています。サンヘンプとは名前に「ヘンプ」とありますが、熱帯のマメ科植物であり、クロタラリアの一種です。そのため、カンナビノイドは生成しません。インド原産で、日本本州ではあまり見られない植物です。

ヘンプ(hemp)とサンヘンプ(sun hemp)はどちらも歴史的に繊維生産のために栽培されてきた植物ですが、サンヘンプはその繊維としての特徴から「sun hemp」と名付けられたとの情報もあります。このような雑学は、植物の歴史や名称の背景を知る上で興味深いものです。

【参考記事】
Sunn hemp trialled in cotton fields to combat reniform nematodes(ABC News)

カナダ、違法大麻製品に許容量を超える農薬が含まれる

カナダで行われた研究で、違法大麻製品に含まれるTHCとCBDの含有量がパッケージに記載されているよりも低いことが多いことがわかりました。また、検査されたサンプル製品には汚染物質も含まれていました。研究者は、これが消費者の健康リスクや製品信頼性に影響を与える可能性を指摘し、規制の強化が必要であると訴えています。ラベリング問題は大麻業界の大きな課題です。

【参考記事】
Illicit cannabis contains more pesticides, less potent, says research council(CBC News)

大手大麻企業、ドイツで学生向けインターンシップ実施

カナダの大手大麻企業「Aurora Cannabis Inc」は、大学と提携して人材育成を目的としたインターンシッププログラムをドイツで開始しました。このプログラムは、学生や若い専門職を対象に、大麻産業における研究開発、製品製造、品質管理などの分野で実践的な経験を提供し、ドイツの医療用大麻業界全体のスキル向上を目指します。責任者は、「教育を行うことで産業の持続可能な成長に貢献する」と述べています。この取り組みは、ヨーロッパにおける大麻ビジネスにおいて重要な取り組みの一つになります。

【参考記事】
Empowering the Next Generation: Aurora Announces German Internship Program(PRnewswire)


週刊大麻ニュース2025年1月4日から1月10日は以上になります。

大麻・CBDニュース総選挙のスピンオフ企画で「大麻・CBDニュース大予測2025」を実施しました!業界でも有名なモーリー・ロバートソン氏にも寄稿いただき、専門家による鋭い予測が読み応えがあり、面白い企画になりました!モーリーさんも「大麻」へのコメントは定期的にしてくださるものの、業界の人たちがコラボできることは少ないので私たちCBD事業者や業界人にとってもいい機会になったと思います。

もっと有識者や著名人の方を増やして予測をしてもらい、プレスリリースを打つみたいなことができるとさらに意義ある企画になりそう…と主催者ながら思います。

ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

大麻・CBDニュース総選挙2024関連のイベントはこれにて一旦終了になります。また、来年企画できれば実施しますので2025年も引き続きよろしくお願いします。

大麻・CBDのビジネス、経済メディア「CANNABIS INSIGHT」編集長:たかおみ

編集者

CANNABIS INSIGHT代表/編集長
世界の大麻・CBDのビジネスや経済情報を調べています。

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