メリーランド州の成人向け大麻販売による税収が、2025会計年度第3四半期(4–6月)に約1,840万ドル(約28億円)に達した。州主計局の発表によるもので、7月1日から販売税率を9%→12%へ引き上げたことも背景にある。追加の3%分は州の一般会計に充当される。
税収のうち約860万ドルは各種州基金へ配分され、コミュニティ再投資・修繕基金に300万ドルが割り当てられる。さらに、郡・市町村、カンナビス公衆衛生基金、事業支援基金にもそれぞれ42万9,085ドルが拠出される。
メリーランドでは2023年7月に嗜好用が合法化。高い販売量を背景に、2024年初頭の1~3月にも大麻関連税収が1,400万ドル超に達していた。2024年6月にはウェス・ムーア知事が17万5,000件超の大麻関連有罪記録を一括恩赦するなど、制度面の整備も進む。一方、合法化後は若年層の使用率が低下する一方で、20~29歳の救急受診増加やカンナビノイド過多による嘔吐症例の報告もあり、公衆衛生面の監視が続いている。
参考記事:Maryland cannabis sales generate more than $18 million in tax revenue(CBS Baltimore)