イタリア、産業用大麻を麻薬として緊急で規制 

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イタリア政府が緊急政令を発動し、産業用大麻を事実上禁止する新たな法案を成立させたことで、同国の低THCヘンプ製品「カンナビス・ライト(cannabis light)」産業に激震が走った。今回の措置は、通常の議会手続きを大幅に省略し、安全保障法案の一部として導入されたもので、開花した大麻植物すべてをTHCの含有量にかかわらず麻薬と見なし、葉や花、樹脂、抽出物を含む関連製品の取引や加工、輸出を全面的に違法化するという。

この法案は即時施行されている。しかし現時点では一時的な措置に過ぎず、イタリア議会は60日以内に正式に法律として制定する必要があり、もし承認されなければ失効となる。最終決定権はイタリアの大統領にかかっており、大統領が介入するか、法令として署名するかを決めることになる。

この法案の成立により、これまで合法的に営業していた約3,000の企業が突然違法業者とみなされることとなり、およそ3万人の雇用が失われる恐れがある。業界団体「Canapa Sativa Italia(カナパ・サティーバ・イタリア)」は「経済を破壊する行為だ」と強く批判し、イタリア産業用ヘンプ事業者協会(ICI)も「法の支配、企業の自由、憲法上の保障にとっての汚点となる、前例のない重大な行為に直面している」と非難した。

イタリア政府はこの政令を「緊急対応」と位置づけていますが、法的根拠のあいまいさや、EU基準に反する点も指摘されており、弁護士らは「国内外の法に違反する可能性が高い」として、憲法裁判所や欧州裁判所での争いが避けられないと見ている。

2024年11月時点では、政府がカンナビス・ライトの花の販売を禁止する法案を議会で審議している段階であった。したがって、規制の状況は、2024年11月の法案審議段階から緊急措置による即時施行へと進展したと言えるだろう。

参考情報:Italian Government Uses ‘Emergency’ Powers to Push Through Hemp Ban, Criminalising 22,000 People Overnight (BUSINESS OF CANNABIS)

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※本記事は、日本国内ならびに国外での違法行為を助長する意図はありません。
この記事の内容は、あくまで読者の皆様のリサーチや学習の一環として提供しています。
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編集者

赤木 孝臣のアバター 赤木 孝臣 CANNABI INSIGHT代表/編集長

CANNABIS INSIGHT 編集長。2022年にメディアを立ち上げ、国内外のCBD・大麻産業を政治、経済、ビジネスという観点から取材・分析。日本国内のCBD市場調査レポート『CBD白書』の編集発行をはじめ、年間ニュースを俯瞰する企画『大麻・CBDニュース総選挙』を主宰・運営。CBDジャーニー、カナコン等の業界カンファレンスやコミュニティでの登壇・モデレーション、事業者向けの寄稿・解説を通じ、大麻・CBDについての社会的意義や経済可能性を調査しています。

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