ペンシルベニア州下院において、21歳以上の成人による嗜好用大麻の購入と使用を合法化する法案が、同州で初めて下院を通過した。
この法案は民主党の全会一致で支持されたが、共和党は反対し、上院での審議が待たれる。提案者の民主党議員は、雇用創出や安全な製品供給を目的とした「バランスの取れた枠組み」だと説明する一方、共和党は使用増加や健康問題、連邦法違反などを懸念している。
法案では、州営の酒類販売システムが管理する別店舗での販売を提案し、州酒類管理委員会が価格設定や規制を行うとされる。初年度5億ドル超の税収をメディケイド費用や公共交通支援などに充てる計画である。税収の一部は、歴史的に不利な立場にあるコミュニティ支援、薬物乱用対策、大麻関連有罪判決の記録抹消にも充当される。
Medicaid(メディケイド)とは:
医療費を援助する連邦政府と州の共同プログラム。経済的に困難な状況にある人々が必要な医療サービスを受けられるように支援するための制度
しかし、上院での法案の先行きは不透明である。共和党の上院議員や、合法化支持派の民主党上院議員も、現在の州営店舗モデル案では上院の支持を得るのは難しいとの見方を示している。
全米大麻法改革機構(NORML)のクリス・ゴールドスタイン氏は、この販売方法は小規模事業を阻害し、消費者の望むものではないと批判している。ペンシルベニア州では2016年から医療用大麻が合法化されており、今回の動きは財政課題解決の一環でもある。この州営システムを通じた販売という手法は他州では珍しく、今後の議論で修正が求められる可能性が指摘されている。
情報源の記事:Pennsylvania House advances bill legalizing recreational marijuana (AP)
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