イタリアで「カンナビスライト」と呼ばれる低THC(テトラヒドロカンナビノール)ヘンプ製品を禁止する法案が可決された。2025年6月4日、イタリア上院はこの法案を賛成109、反対69で最終承認した。
この措置は、ジョルジャ・メローニ首相率いる右派連合政府が推進する「治安令」の一環であり、精神作用のない「栽培されたヘンプの花穂」の加工、流通、取引、輸送が禁止対象となる。
メローニ政権は2022年9月の選挙で治安強化を公約に掲げて勝利しており、今回の禁止もその方針に沿ったものである。

しかし、この新法は欧州連合(EU)の政策と矛盾する可能性が業界や政策提言者から指摘されている。この背景として、最近イタリアのパルマ裁判所が、6年間の法廷闘争の末にカンナビスライト事業者を無罪とした判決を下した出来事があった。
この禁止措置により、ロイター通信は数千人規模の失業と数百万ユーロの投資損失が発生すると報じている。さらに、ドルチェ・ヴィータ誌の報道によれば、イタリアのカンナビスライト産業は2万人以上を雇用し、直接経済効果約10億ユーロ、間接効果を合わせるとさらに10億ユーロ規模の経済効果をもたらしており、今回の禁止はイタリア経済にも大きな打撃を与える可能性が懸念される。
情報源の記事:Lawmakers Approve Ban On ‘Cannabis Light’ In Italy (ICBC)
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