サンフランシスコのバイオ企業Arcadia Medicineが、MDMAの“安全性を高めた”改良版について、米食品医薬品局(FDA)から治験開始に必要なIND(治験届)承認を得た。国際ビジネスタイムズなどが報じたもので、同社はリード候補「AM-1002」の臨床試験(第1相)を開始する。投資家にはOpenAIのサム・アルトマン氏が名を連ねる。
Arcadiaによれば、AM-1002は特許取得済みの非ラセミ体MDMAで、セロトニンとオキシトシンの放出を選択的に促し、従来MDMAで問題となる**過度の刺激作用(依存リスクや高体温の要因)を抑える設計。非神経毒性を目指し、心血管系の副作用も軽減するプロファイルだという。まずは全般性不安症(GAD)**での評価を計画している。
今回のIND承認は、MDMA系薬を用いた精神医療の安全性を巡る議論が続く中での動き。Arcadiaは「安全で効果的なエンパソジェン(共感促進薬)を病院外でも広く使える形にする」ことを掲げ、初期資金として約925万ドルを調達したと明らかにしている。i
一方、MDMA支援療法の試験設計を巡っては、最近の独立分析がデータの質やバイアスに疑問を呈するなど、エビデンスの確立に課題も残る。Arcadiaの“分子レベルの改良”が、こうした論点にどう応えるかが注目される。


