ニューヨーク・タイムズスクエアで、大麻の文字が縦に連なる大型ネオンサインが常設で点灯し始めた。運営するのは現地の正規ディスペンサリー「The Daily Green」。観光客で賑わう赤い階段(TKTS)向かいに「CANNABIS」の電飾を掲げ、ブロードウェイの看板群に肩を並べる存在感を放っている。米カルチャー誌High Timesは「これまでで最も明るい大麻ビルボード」と紹介した。
The Daily Greenは8月、タイムズスクエアの中心部・セブンスアベニュー719番地に正式オープン。モバイル注文や専門スタッフによる接客を掲げる同店は、開業と併せてデジタルサインの稼働を開始した。常時点灯の“店舗発”広告として、2018年のCBD・ヘンプ広告や、2021年のWeedmapsによる4/20(4月20日)限定キャンペーンとは一線を画す“常設の可視化”だと報じられている。
High Timesの記事は、かつて同地での大麻所持・使用が取り締まりの対象だった歴史を振り返りつつ、「政策としての合法化が、日常の景色として定着していく転換点」と位置づける。CBDや啓発メッセージを超えて、「売っているものをそのまま示す」看板が Broadway のポスターやファストフードの広告と並んで光ること自体が“ノーマライゼーション(社会的常態化)”の象徴だという。
店舗側は「世界の交差点」で働く人々や観光客の需要に応えるとし、タイムズスクエアの公式サイトや業界メディアも同店の出店とサイネージを相次いで伝えた。今後、周辺の大型デジタル掲出と連動した催しや、4/20など記念日の演出が拡大する可能性も指摘されている。
参考記事:Times Square Welcomed Its Brightest Cannabis Billboard Yet(High Times)