米連邦政府の諮問機関「薬物乱用研究所(NIDA)」が開催した最新ワークショップで、大麻政策を長年追跡する研究者が「嗜好用合法化は未成年者の使用率を押し上げていない」と改めて証言した。
発表したのはミシガン大学モニタリング・ザ・フューチャー調査の主任研究者、リチャード・メヒト氏。1975年から高校生の薬物使用動向を毎年調べてきた同調査は、米国の大麻議論で最も引用されるデータの一つだ。メヒト氏によれば、2012年以降20以上の州で嗜好用大麻が解禁されたが、同期間における12~17歳の使用率は「横ばいか微減」で推移。「むしろ飲酒やタバコと同様に歴史的低水準にある」と報告した。
この見解は、連邦レベルで初めて公的に共有されたものではない。米疾病対策センター(CDC)や全米青少年リスク行動調査も同様のトレンドを示しており、メヒト氏は「大麻合法化=未成年使用の急増」という懸念はデータで裏付けられていない、と強調した。
一方、会合に同席した州規制当局者は「解禁州では年齢確認や広告規制を徹底しており、違法市場からの流入を抑えることで若年層へのアクセスを実質的に狭めている」と説明。研究者と行政側のデータが一致する形となった。
NIDAのノラ・ヴォルコウ所長は「科学的エビデンスを踏まえた柔軟な政策設計が必要」と述べ、引き続き長期影響や高THC製品への注意を呼び掛けた。
今秋には、連邦政府が求める大麻のスケジュール再分類案に関するパブリックコメントが締め切られる予定で、青少年使用率をめぐる最新知見は議論の重要な材料となりそうだ。


