オハイオ州の嗜好用大麻市場が、制度施行からわずか1年で7億025万ドル(約1,100億円)の売上高を達成したことがわかった。米非営利メディア「States Newsroom」系の報道によれば、同州では昨年7月1日に大麻の店頭販売が解禁されて以降、購入総数は約1,500万件に上り、税収も1億ドル超を計上。州財務局は「予想を上回るペースで合法市場への移行が進んでいる」と分析している。
オハイオ州の嗜好用大麻は、購入時に10%の物品税が課される仕組みで、その7割が自治体の薬物治療や教育プログラム、残り3割が州のインフラ基金などに充てられる仕組みだ。今回判明した7億ドル超の売上は、直接的な物品税だけで7,000万ドル以上の歳入を生み出した計算になる。さらに所得税や雇用創出による波及効果を含めれば、経済全体へのインパクトは数十億ドル規模に達するとの試算もある。
市場の主力は、乾燥フラワーとプレロール(あらかじめ巻かれた大麻製品)で全体の6割超を占める。一方で、エディブルやベイプカートリッジなど加工品の需要も伸びており、ディスペンサリー各社は「嗜好用と医療用の垣根が薄れ、消費者の選択肢が広がった」と口をそろえる。州規制局によると、解禁前に存在した250店程度の医療用ディスペンサリーのうち、約8割が嗜好用ライセンスに切り替え、今年3月時点で新規店舗を含む340店が営業中だという。
一方、違法市場からの完全移行には課題も残る。州警察は「依然として品質不明の大麻がネット販売や路上取引で流通している」と警告。州議会では、税率を引き下げて価格競争力を高める案や、家庭栽培の上限を見直す法案などが議論されている。消費者団体は「合法店のアクセス向上と価格安定がカギ」と指摘し、行政・業界に対し違法市場を縮小する総合対策を求めている。
それでも、初年度に7億ドルを突破したオハイオ州の成長ペースは、解禁済みの他州と比較しても上位に位置する。州開発サービス機構は「今後2~3年で年間売上が10億ドル台に乗る可能性が高い」とし、関連産業の拡大や税収の増加に期待を寄せている。
参考記事:Ohio’s recreational marijuana sales surpassed $702.5 million in first year | News From The States


