米製薬大手アッヴィ(AbbVie)は8月25日、新興バイオのGilgamesh Pharmaceuticals(ギルガメシュ)から、うつ病治療向けのサイケデリック候補薬「bretisilocin(ブレチシロシン)」の権利を最大12億ドル(約1,900億円)で取得すると発表した。契約は一時金と開発マイルストンの合計で、ギルガメシュ側は研究人材や他パイプラインを引き継ぐ新会社を分社化する。製薬大手がサイケデリクス領域を本格的に取り込む動きとして注目を集めている。
アッヴィは既にギルガメシュと提携関係にあり、近年は神経科学領域を強化。昨年はCerevel Therapeuticsを90億ドルで買収していたが、中心薬の統合失調症候補が主要試験で有効性を示せず苦戦していた。今回の買収は、難治性うつなど未充足ニーズの高い領域で次の柱を狙う動きとも映る。
ブレチシロシンは臨床開発中のサイケデリック系新薬で、既存治療に限界がある大うつ病性障害などを対象に開発が進む見込み。大手の資本と臨床実行力が加わることで、試験の加速や承認戦略の明確化が期待される一方、安全性評価や規制対応などハードルも残る。
参考記事:AbbVie to buy Gilgamesh’s psychedelic drug for up to $1.2 billion(STAT)


