韓国の大麻経済特区として知られる安東(アンドン)市で、第一回日韓医療大麻国際会議が開催され、日本からも複数の関係者が登壇した。会場には韓国政府・研究機関・企業関係者が集まり、厳しい規制環境の中で進む医療大麻・ヘンプ産業の可能性について議論が交わされた。
日本側からは、Kisekiグループの山田耕平氏、KCA laboのロジャー氏、JCF(全国大麻商工業協議会)の須藤晃通氏、Green Zone Japan 代表理事の正高佑志らが登壇。各登壇者は、日本およびアジア市場における制度動向、原料・研究開発、産業創出の現実的な課題について発表を行った。
韓国では現在、CBD製品の流通すら認められていない厳格な規制が続いている。それにもかかわらず、会議では医療・研究用途を起点に麻(ヘンプ)産業を立ち上げようとする関係者の取り組みが紹介され、参加者の関心を集めた。登壇者からは「制度が未整備な中でも、長期視点で産業基盤を築こうとする動きが確実に存在する」との声も上がった。
今回の国際会議を主催・支援したのは、韓国のバイオ企業 NeoCannBio。同社は、安東市を拠点にヘンプ由来成分の研究・医薬品原料開発を進めており、すでに医療用途を前提としたインフラ整備にも着手している。日本側登壇者からは、会議への招待と交流の機会を提供したNeoCannBio関係者への謝意が示された。
厳格な規制が続く韓国において、今回の会議は「すぐに市場が開く」ことを示すものではない。しかし、研究・医療用途を起点に国際連携を深め、将来的な産業創出を視野に入れる動きが表面化した点で象徴的な場となった。参加者の間では、日韓双方が知見を共有しながら、アジアにおける医療大麻・ヘンプ産業の可能性を模索していく必要性が確認された。
今後、安東市を中心とした取り組みがどこまで制度設計や実証研究に結びつくのか。韓国の動向は、日本を含むアジア全体のカンナビノイド産業にとっても、無視できない示唆を与えそうだ。


