スイス政府が、成人向け大麻の全国的な合法化に向けた枠組みを具体化している。連邦議会下院の保健委員会は2月、予備的な連邦法案の柱を採択。成人(18歳以上)に自家栽培(開花株3本まで)・所持・消費を認め、厳格な品質基準と追跡管理(デジタル・トラック&トレース)の下で流通を許可する方針を示した。販売は営利目的を禁じ、州が許可する非営利の小売拠点に限定。オンライン販売は連邦許可の単一事業者に集約し、広告は全面禁止、パッケージは無地・警告表示義務とする。さらにTHC含有量や製品形態に応じた「誘導課徴金(ステアリング・レヴィ)」で、消費を低リスク製品に誘導する考えだ。道路交通は現行通りゼロトレランスを維持する。
スイスでは既にチューリッヒなど複数都市で、研究目的のパイロット販売が進行中。これらの試行で得られた知見を踏まえつつ、連邦レベルの制度設計を進める。今回の委員会決定は、長年の禁止政策では非合法市場の縮小や若年対策が不十分だったとの認識を背景に、品質管理と害軽減を重視した「管理型合法化」へ舵を切る動きだ。今後は政府の意見照会(コンサルテーション)を経て法案化・審議が進む見通しだ。
参考記事:What is Switzerland’s Cannabis Legalisation Plans(Business of Cannabis)


