2023年1月20日(土)から2023年1月26日(金)の期間に世界の大麻・CBD業界で起きた出来事をまとめた『週刊大麻ニュース』をお届けします。大麻に関する合法化、政治、ビジネスなどのテーマを中心に取り扱っております。
※日本国内の違法行為を推奨するものではありません。
1月20日(土)コネチカット州のVC、未承認の大麻企業への投資が問題に
1月21日(日)ドイツの大臣、春までに大麻合法化を目指す
1月22日(月)タバコ有名企業、大麻企業へ1億2400万カナダドルの投資
1月23日(火)コロラド州、大麻栽培施設の閉鎖が増加する
1月24日(水)オーストラリアとニュージーランドの対照的な大麻規制
1月25日(木)NASDA、ヘンプのTHC規制値引き上げを依然推進中
1月26日(金)カナダ人の79%が、終末期患者の治療にシロシビンを支持
1月26日(金)バージニア州、ロアノーク大学に大麻研究プログラムの新設
【目次】
コネチカット州のVC、未承認の大麻企業への投資が問題に

コネティカット州が所有するベンチャーキャピタルは、2022年5月に大麻企業1906社に125万ドルを投資しましたが、この企業がコネティカット州の大麻事業免許を持っていないため、投資が見送られる可能性があると報じられています。州ごとに異なる大麻規制があるため、州を越えた投資やビジネスを行う際にはこのような問題が生じやすく、現在の大麻市場には自由度の制約があります。
【参考記事】
Tobacco giant’s CA$124 million investment in marijuana firm Organigram approved(MjBizDaily)
ドイツ、4月までに大麻合法化を目指す

ドイツの大臣カール・ラウターバッハ氏は、2月中に連邦議会に大麻合法化法案を提出し、4月1日から施行する計画であることを発表しました。この法案では、規制の範囲内での大麻の栽培・所持を可能にし、大麻栽培クラブの設立も認める内容となっています。反対意見も多い中、ラウターバッハ氏は闇市場の縮小と青少年の保護を目的として、施行期間の早期化を進めています。
【参考記事】
German minister aims for cannabis legalization by spring (DW)
タバコ有名企業、大麻企業へ1億2400万カナダドルの投資

オーガニグラム・ホールディングス社は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)による1億2460万カナダドルの投資を承認しました。この取引により、BATの子会社はオーガニグラムの議決権付き普通株式の30%、全株式の45%を保有することになります。BAT社は、大麻市場への投資を積極的に行うタバコ企業の一つです。この取引は、大麻市場へのさらなる大規模投資の一環です。
【参考記事】
Tobacco giant’s CA$124 million investment in marijuana firm Organigram approved(MjBizDaily)
コロラド州、大麻栽培施設の閉鎖が増加する

コロラド州オードウェイの町は、かつて大麻ブームの影響で多数の栽培施設が設立されていましたが、現在は空き施設が目立つ「ゴーストタウン」となっています。ピーク時には56の大麻栽培施設が存在したものの、現在は約20施設にまで減少しています。2022年から2023年にかけてコロラド州の大麻市場では、嗜好用・医療用大麻の売上が大幅に落ち込んでおり、多くの施設が閉鎖に至っています。
【参考記事】
Green Rush Leaves ‘Ghost Town’ of Grow Facilities in Ordway, Colorado (High Times)
オーストラリアとニュージーランドの対照的な大麻規制

オーストラリアとニュージーランドは地理的に隣国ですが、大麻政策においては対照的なアプローチをとっています。最近の記事では、オーストラリアは輸入規制の緩和に注力しているのに対し、ニュージーランドは輸出促進策を推進しているとのことです。これは、国内の生産力を強化するか、輸出によって市場需要を満たすかという国ごとの異なる戦略を示しており、国内での嗜好品の合法化が必ずしも主要な焦点でないことを示してるでしょう。
NASDA、ヘンプのTHC規制値引き上げを依然推進中

全米州農務省協会(NASDA)は、2024年の農業法案において、ヘンプのTHC基準値を現行の0.3%から1%に引き上げることを支持しています。これにより、農家は品種の多様化を図り、作物がTHC基準値を超えるリスクを減らすことが可能になります。NASDAは長年にわたり、ヘンプのTHC基準値の統一に向けて活動しており、アメリカでも日本と同様の問題が発生しています。基準値やガイドラインの確立が必要なことがわかります。
【参考記事】
NASDA Still Pushing To Boost Hemp THC Limits(hempgazette)
カナダ人の79%が、終末期患者の治療にシロシビンを支持

カナダの研究チームが医学雑誌『Palliative Medicine』に発表した研究によると、終末期治療としてのシロシビン利用に関するアンケートで、カナダ人2,800人中79.3%が終末期患者へのシロシビン使用を「妥当」とみなしていることが明らかになりました。カナダに限らず、他のいくつかの国々でも心的外傷後ストレス障害やうつ病などの精神疾患に対するサイケデリックの活用が検討されており、これは大麻業界にとっても注目すべき動向です。
【参考記事】
79% of Canadians Support Psilocybin To Treat Existential Dread for End of Life Patients (High Times)
バージニア州、ロアノーク大学に大麻研究プログラムの新設

バージニア州のロアノーク大学が大麻研究プログラムの設立を承認し、学生が大麻に関する科学研究や大麻規制、社会問題、政策に関する学位を取得できるようになりました。近年、アメリカの各州にある大学で大麻を学問の対象として扱うケースが増えており、大麻に関する教育が普及してきています。
【参考記事】
Roanoke College announces new Cannabis Studies Program(roanoke)
週刊大麻ニュース2024年1月12日から2023年1月19日は以上になります。
健康産業流通新聞に私たち(CBDライブラリー、CANNABIS INSIGHT)主催の「大麻・CBDニュース総選挙2023」について掲載されました。
大々的に取り扱ってくださりありがたいですね。
CBDや大麻に関してフラットな記事やニュースが日本国内に増えることは「週刊大麻ニュース」を書いている一つの目標なのでこのように紙面でも発信媒体を持たれているメディアが「いい感じ」に話題を取り上げてくださると助かりますね。
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大麻・CBDのビジネス、経済メディア「CANNABIS INSIGHT」編集長:たかおみ