トランプ大統領は、ダークウェブ上で違法薬物取引サイト「シルクロード」を運営していたRoss Ulbricht氏に恩赦を与えた。
Ross Ulbricht氏は、匿名取引を可能にするプラットフォーム「Silk Road」を2011年に立ち上げ、暗号通貨ビットコインを用いた違法薬物取引市場として同サイトを急成長させた。取り調べによると「Silk Road(シルクロード)」が運営されていた2年間で、2億ドル以上の違法行為がこのサイトを通じて行われたという。
しかし、2013年にRoss Ulbricht氏は逮捕され、マネーロンダリングやハッキング、薬物取引に関与した罪で有罪判決を受け、終身刑を宣告されていた。
今回の恩赦により、彼の支援者たちは長年の訴えが実を結んだ形となった。支援者たちは、ウルブリヒトの刑が過酷すぎると主張し、彼を「インターネットの自由の象徴」として擁護してきた。一方で、法執行機関や批判者からは、薬物犯罪に対する法の威厳を損ねる可能性があるとして反発が広がっている。
ウルブリヒトの釈放は、インターネットの自由や政府の監視、薬物政策を巡る議論を再燃させるきっかけとなった。彼の行動が個人の自由とプライバシーの象徴と見なされる一方で、違法薬物市場を運営した行為の重大性が改めて問われている。