ドイツ自家栽培大麻、6割が収穫許容量オーバーで問題視

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ドイツにおける合法的な大麻の自家栽培に関する初の科学的調査研究の結果が公表された。

この研究は、ガイゼンハイム大学のチームによって2024年12月に行われ、1,500人の成人を対象にオンラインで実施された。回答者の47%が合法的な自家栽培を支持し、34.6%が反対、18.5%が未定であった。また、46.3%が自家栽培の合法化により違法活動が減少すると考えており、品質管理の向上(44%)や栽培の持続可能性向上(41.1%)への期待も見られた。

栽培実態については、回答者の約10人に1人が栽培経験があり、未経験者の11%が将来的な栽培に関心を示した。栽培経験者は男性が多く、平均年齢が若い傾向にあった。経験者の41.5%が頻繁に栽培しており、栽培場所は屋内と屋外がほぼ半々であった。栽培株数の中央値は3株だが、4人に1人が法定上限を超える株数を栽培し、約60%の栽培者が法定上限である50グラムを超える量を収穫していることが明らかになった。

これは現行法では余剰分を廃棄しなければならない状況を生んでいる。一方で、50%以上の回答者が収穫量と品質に満足しており、栽培コストは闇市場や医療用大麻より大幅に低い1グラムあたり中央値1ユーロ、1株あたり中央値30ユーロであった。栽培の主な問題点としては、環境条件、手入れ、設備コスト、病害虫などが挙げられた。

研究者らは、現行の法的規制が実際の栽培状況と一致しておらず、法改正の必要性を指摘している。具体的には、自宅での保管量上限の大幅な引き上げまたは撤廃、余剰分の成人への無償譲渡の合法化を提案し、これにより闇市場の抑制効果を高められると結論付けている。この記事は、ドイツ大麻協会(DHV)によって発行されたものであり、同協会もこれらの法改正を支持する立場を示している。

情報源の記事:Erste wissenschaftliche Studie zum legalen Eigenanbau in Deutschland (DEUTSCHER HANFVERBAND)

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編集者

CANNABIS INSIGHT代表/編集長
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