カナダの大麻売上高、前月比0.5%の微増

カナダの国旗

カナダにおける2024年11月の大麻売上高が増加したことがわかった。

カナダ統計局が発表した2024年11月の小売売上高によると、大麻の売上高は4億5,280万カナダドル(約400億円)に達し、前月比0.5%の増加を記録した。10月の売上高は当初4億5,630万カナダドルとされていたが、4億5,050万カナダドルに下方修正されたため、11月はそれを上回る結果となった。前年同月比では5.6%増加しており、合法市場の成長を裏付ける数字となっている。

ただし、2023年8月に記録した前年同月比20.3%の大幅増加からは減速しており、年間成長率がマイナス2.8%となった5月の低迷を上回る水準に留まっている。2023年の総売上高は前年比14.2%増の51億6,000万カナダドルに達したものの、2024年の売上高は前年比わずか0.5%増にとどまる見込みとなっている。

地域別ではオンタリオ州が引き続き最大の市場を維持し、全国の売上の大部分を占めている。また、アルバータ州やブリティッシュ・コロンビア州も堅調に売上を伸ばしているが、一部の地域では販売額が停滞しており、地域差が引き続き業界の課題となっている。

大麻市場の多様化が進んでおり、花(フラワー)製品だけでなく、エディブル(食用大麻)や飲料など、さまざまな商品が提供されていることが需要を支える要因となっている。一方で、非合法市場の影響や税制の厳しさ、州ごとの異なる規制が成長を抑制している要因として指摘されている。

11月の売上増加は、カナダの合法大麻市場が引き続き安定した成長を見せていることを示しており、他国が大麻政策を検討する際の重要な参考事例となりそうだ。

参考記事
Canadian Cannabis Sales Edged Higher in November – New Cannabis Ventures

編集者

CANNABIS INSIGHT代表/編集長
世界の大麻・CBDのビジネスや経済情報を調べています。

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